「おはよう。捻挫少年。」
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37: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 15:22:05.83 ID:piIM8FBL0

「捻挫少年すごいよ、全体で30点くらい上がってる。」
「褒めてます?」
「いやいや、そこは素直に喜ぼうよ。実際に点数は上がってるんだし。」
「今までと比べて結構勉強したつもりだったんですけど…」
「まだ勉強初めて2週間とかでしょ、普通だよ。受験勉強で怖いのはどれだけ勉強しても点が落ちることがあることだからね。その時の精神状態の影響でたまたまなことが多いんだけど。」
「それを試験当日にもっていかないようにするんですね。」
「おっ、良く分かってんじゃん。流石、私の生徒。」
「まだ全然先生してないんですけど、勝手に手柄にするのやめてください。」
「辛辣な意見だねぇ。私はもう先生気分に浸っていたっていうのに。」
「佐藤先生……点が取りたいです……」
「ぶっ。やっぱり名作は名作だよねぇ、読み継がれる意志みたいなのを感じて感動するよ。」
「良く分かりましたね。スルーされても良いくらいの気持ちだったんですけど。」
「だって私、学生時代バスケかじってたもの。あんまりチームも強くなかったし、私も上手くはなかったけどね。」
「初耳です。」
「捻挫がくせになっちゃって、それでも練習したかったから無理してやってたんだけど、
結果的にあんまり意味無かった。
というか、逆効果だったよ。だから…まぁ、勝手にシンパシー感じてただけなのかも。
気にしないでね。」

それを聞いてドキッとした。徐々に治って来ている右足を見る。
もし捻挫していなかったらこんなに気をかけて貰うことはなかっただろうか。
そう思うと、ラッキーだったと感じながらも、どこか釈然としない気分だった。

「さて、今日はテストの解説からやりますか。間違えた問題やり直して来てって言ったけど、回答見ても良く分からない部分はある?」
問題の解説をしてもらった後、問題演習に取り組んだが、ケアレスミスが多く、集中しろと怒られた。




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