43: ◆O.FqorSBYM[saga]
2019/01/06(日) 00:38:19.99 ID:S5Xl1a3+0
女囚人「──まずいですっ! こちらの処理速度が追いついていませんよっ!?」
女看守「チッ...わかっているっ!」
──バシュシュシュシュシュッ! バシュシュシュシュッ!
────ピシュッ! ピシュッ! ピシュッ!
奴らの個体が多すぎる、それはまるで波のように。
2人が持っている銃器では押し負ける、このままだと。
女看守(...どうする、このままじゃ群がられて終わりだ)
女看守(そもそも弾薬数も限られている、くそっ...出口が近いから強行しようとしたのが失敗だったっ!)
女看守(このままじゃ...このままじゃ────)
────じわり...
このままじゃ、せっかく掴んだ幸せが。
目尻に貯まる温かい水の感覚、それが視界を鈍らせる。
だが愛する者の涙ほど、冷静にさせるモノなど存在しない。
女囚人「...」
女看守「く、そぅ...っ!」
女囚人「...泣かないでください、あなたには涙は似合いませんよ」
女看守「──っ!」ピクッ
あと僅か数十メートルその先には。
こちらに向かってくるクリーチャーたちがいる。
だというのに、女囚人はあまりにも場違いな優しい声をかけた。
女囚人「...一か八かです、全力で走って...出口に向かいましょう」
女看守「...だが、それでは」
女囚人「そうですね、確実性はありません...でも、もうやるしかないですよね?」
最後の策、銃器で奴らを処理しながら発案された。
もう賭けるしかない、無傷での脱出は不可能。
多少の怪我を受け入れ、強行突破するしかなかった。
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