21: ◆O.FqorSBYM[saga]
2019/01/06(日) 00:16:07.58 ID:S5Xl1a3+0
女看守「...」
女囚人「...お目覚めですか?」
女囚人を見つめていると彼女は起きてしまった。
そして握られていた手をそっと離した、離されてしまった。
怪我人に対して、不安を取り払うための握手はもう必要ないからであった。
女看守「...あぁ、ありがとう」
女囚人「どういたしまして」
女看守「両手の自由が聞かないのに、よく処置したな」
女囚人「...元々、手元は器用なので」
女看守「...」
1つ彼女の中に疑問が生まれた。
それは無防備であった女看守をどうして生かしてくれたのか。
気絶中に銃器を奪い、自由を掴むことができたかもしれないのに。
女看守「...なぜ逃げなかった?」
女囚人「へ...?」
女看守「あのままなら逃げて、自由の身になれたかもしれないじゃないか」
女囚人「...両手の自由すら利かないのに、この洞窟を脱出できると思えますか?」
女看守「...それもそうか」
目覚めたばかり、だから混乱しているのかもしれない。
当たり前な答えを受けてようやく納得することができた。
絶食状態が続いているので思考回路が狂う、そのはずだった。
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