魔王「停戦協定を結びに来た」受付「番号札をとってお待ちください」
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31: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/01/06(日) 22:26:24.42 ID:wCydXtek0

「さっきの串焼きのお店がこの先にありまして、ずうぅぅうっと露店やら屋台やらが出ていたんですよ! 市場とは違ってて、なんていうんでしょ、あれ」

「いや、俺も知らんが、そう言う文化なんだろう。たぶん」

「アディルデ」

「……え?」

 突如横から差し挟まれた聞き慣れぬ単語。思わずそちらを向けば、蛇のような雰囲気の僧侶が、こちらを窺っていました。

「い」

 つの間に。悲鳴と疑問をぐっと堪える。

 限りなく白に近い水色の貫頭衣は膝丈まで。足首の部分を紐で絞った法衣も同じく空の色。きらきら太陽を反射するのは金糸で、不思議な文様に刺繍が施されている。渦のようにも見えるし、チッタの茎にも見えた。
 左の腰に括り付けられている袋は道具入れ。反対側にはいくつもの徽章。傭兵が持ち歩く階級章ではないようだから、きっと聖職についている人間の階位を顕しているのだろう。
 胸のあたりが少し不自然に膨らんでいるから、貫頭衣の下に胸当てか何か、魔術と干渉しないタイプの防具を身に着けているようだ。普遍的ならブルゲーの皮革製だけど、勇者なのだからもっと上等なものを使っている可能性は十分に有る。




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