魔王「停戦協定を結びに来た」受付「番号札をとってお待ちください」
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30: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/01/06(日) 22:23:42.46 ID:wCydXtek0

「呼ばれるから、そのときにまた受付の方へ来てほしい、だとさ」

「なるほど。どれくらいかかりますかね」

「さぁなぁ。あの混雑具合だと、すぐってわけにはいかなさそうだが」

「どうします? 食べ歩きますか?」

「お前なぁ……」

 呆れ顔のアトレイでしたが、うっすらと笑ってもいました。あたしが食べ物に目がないのは、ずっと前から知っています。

「それでも構わんが、俺ァ腹がいっぱいだぞ」

「大丈夫です! あたしはまだまだ全然ですから!」

 アトレイの小食は種族によるものですが、あたしが健啖家なのは単に個人の特質です。別にエルフが全員ばくばく食べるというわけではありません。
 またもアトレイは呆れ顔。付き合いもそろそろ短くないのですから、そんなふうにしたって今更ですよ、今更。

 こんな馬鹿話で盛り上がっていれば、勇者のパーティもまさかあたしたちが魔王と四天王であるとは思うまい、という打算も少なからずはあったけど。




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