魔王「停戦協定を結びに来た」受付「番号札をとってお待ちください」
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18: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2018/12/31(月) 22:06:43.36 ID:sCIvJdmA0

「すいません」

 と、声をかけられた。あたしは想像を振り払い、笑顔を張り付けて対応する。

「あ、はい。なんですか?」

「隣に荷物置かせていただいてもよろしいですか?」

 石のど真ん中に座っていたのは流石に邪魔だったらしい。あたしはへらへら笑いながら隅の方へと移動する。

 男女が二人ずつの、軽装を見るに冒険者のようだった。傭兵かもしれない。正規軍のメンバーではない。戦場で見たあいつらはやたらと邪魔くさそうなプレートメイルを身に着けていたから。
 どっしり構えて戦う人間とは別に、活路を切り開く人間も戦いには必要だ。その類の人間ではなかろうか。

「いやぁ、すいませんねぇ……」

 へらへら笑いが解けそうになる。

 その四人組の顔は、どこかで見たことがあった。

 「勇者」と呼ばれる厄介者に違いなかった。




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