魔王「停戦協定を結びに来た」受付「番号札をとってお待ちください」
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◆yufVJNsZ3s
[saga]
2018/12/31(月) 22:06:17.66 ID:sCIvJdmA0
あたしは外に出て、噴水の周りにある四角い石へと腰を下ろします。燦々と照らす青の太陽。くすみ雲がいいアクセントで、思わず息をつきました。
沢山の人間が目の前を過ぎ去っていきます。この人間たちそれぞれに、それぞれの生き様があり、物語があるのだと考えると、眩暈がしそう。
でも、悲しいことにみぃんな死ぬのだ。このままだと。
陽光を体にいっぱい浴びながら笑いあう家族や恋人や、あるいは忙しそうに荷馬車で野菜を運ぶ商人や、腰からナイフをぶら下げた冒険者、一切合財まとめて軒並み、魔族に蹂躙されて死ぬ。
いま戦争が起きていることを彼ら彼女らはどれだけ真剣に考えているのだろうか。真摯に向き合っているのだろうか。人間族のことは、あたしにはよくわからない。文化も、生活様式も、考え方も。
庁舎を破壊し、噴水を吹き飛ばして、魔族や魔獣がこの広場になだれ込む姿を想像した。逃げ惑う人々。悲鳴。血飛沫。それはとても愉快な光景に思えたけど、同時に酷く不愉快な結末でもあった。
あたしは人間族に対して特別な感情は抱いていない。ただ、おいしい料理を作る技術は評価している。それが失われるのは非常に業腹だ。
生物たるもの生きて喰わねば。ならば、よりおいしいものを食べたいと思うのは、当たり前の欲求だろう。
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