95:1[saga]
2019/06/05(水) 15:00:45.10 ID:A6uH0Nqv0
「キサマ!何故こんな惨酷なことをする!?」
「だってみんな勝手な真似をするからだよ。だから懲らしめたんだ。」
少年は無邪気な笑顔でそう答えた。
光太郎にはこの青年の言っている意味がまるで理解出来なかった。
ちなみにこれはグロンギのゲゲルに関係がある。
ゲゲルとはリント(人間)を狩る殺人ゲーム。
だがこれは単純に殺戮を行えばいいわけではない。
ゲゲルにはある一定の掟が存在している。
『一度に一人しか挑戦できない』 『挑戦者以外はリント(人間)を殺害してはならない』
だがこの場に集まったグロンギの怪人たちは下層階級の者たちばかり。
上位のゴや中位のメみたく簡単にゲゲルの挑戦権を与えられることは決してありえない。
これではいつまでたっても下っ端のままだ。
上の階級に昇りたくてもゲゲルに参加できない以上は昇格も望めない。
もうどうにもならないとそんな行き詰まった彼らの前に現れたのがC号だった。
『この島で密かにゲゲルを行え!』
C1号は彼らを唆した。
この地でなら口うるさいラ・バルバ・デ(薔薇のタトゥの女)の介入もない。
そう安心していた。だがそれは大きな間違いだった。
ゲゲルの掟に反する者は誰であろうと決して許されない。
そして彼らを処刑するためにある男が遣わされた。それがこの青年だった。
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