129:1[saga]
2019/06/17(月) 20:21:11.69 ID:eMFfSVab0
『オルフェノク…そうか…もう目覚めた者がいるのですね…』
―――オルフェノク。それが巧の真の姿だった。
一度死んだ人間が覚醒し蘇ることで生まれる人の進化した姿。
幼い頃、巧は死の経験をしたことによりオルフェノクとして蘇った。
同時にその時から自らの姿に恐怖してこの力を隠して孤独に生きてきた。
本来なら巧はこの力を使わずに過ごすはずだった。
だが目の前の危機によりこれまで封じていたオルフェノクの力を解き放った。
「ガァァァァッ!」
荒々しい雄叫びを上げながらウルフオルフェノクは金色の戦士に襲いかかった。
その攻撃方法は金色の戦士のような鮮麗された動きとはちがい
拳に付いたメリケンサックのような突起を扱った喧嘩殺法。
狼の形状通り身体の俊敏さを活かして目にも止まらぬ速さで素早い攻撃を行った。
「クソ…当たらねえ…」
だが金色の戦士は巧の攻撃などまるで最初からすべて予測したかのように華麗に弾いた。
どんなに素早くて力強い攻撃でも当たらなければ意味がない。
さらに言うなら巧は今日が初めての戦いだ。
そんな巧では戦闘能力が未知数な金色の戦士を相手するには余りにも荷が重すぎた。
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