姉「彼氏を虜にする方法、知りたくない?」妹「なにそれ、知りたい!」
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28:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/28(金) 23:21:05.94 ID:T+gyQ9sf0
追記

(やっぱり、可愛いな。本当に、羨ましい)

妹の耳たぶを齧りながら、改めてそう思った。
副会長が妹に惚れるのも当然だ。可愛いもの。
むしろ、惚れなかったらぶっ飛ばしてやろうと心に決め、紹介してやったあの日が懐かしい。

(よもや、妹まで、同じ男を好きになるとは)

それは奇妙でありながらも、必然と言えた。
だって、副会長は本当に良い男だったから。
私の妹に優しくして、大切にしてくれている。
おしっこをかけたとしても、へっちゃらだ。
そのくらい、お互い好き合っているのだろう。

(ほんと……私ってば、恵まれてるなぁ)

妹に、嫉妬しないと言えば、嘘になるけれど。
それよりも、この関係に充実感を感じていた。
この子と一緒に居る時の副会長は幸せそうだ。
それを傍で見ていられるだけで、幸せだった。
なにより、さっき妹から言われた、あの言葉。

『……ずっと一緒に居ようね』

それだけで、私は居場所を見つけられた。

「お姉ちゃん……泣いてるの?」
「うん……なんか、嬉しくてさ」

気づくと涙が出ていて、私は妹を抱きしめた。

「……お姉ちゃん、胸がドキドキしてる」
「私だって、胸がときめく時くらいあるわよ」
「私の彼氏に?」
「あんたに」

こんなにズルくて醜い姉に優しくしてくれて。
明らかな邪魔者である私に、居場所をくれて。
ありがとうと、感謝を込め、妹を抱きしめた。


【姉の居場所】


FIN


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