年越し代行
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23:名無しNIPPER[saga]
2018/12/28(金) 21:10:10.95 ID:JbQZeQhn0
 いつもの年末、いつもの集合場所。

「おう」
 ジイサンは僕の姿を認めると、嬉しそうに手を上げて笑った。

 これに答える代わりに、僕は黙って缶コーヒーを飲み干し、その辺に投げ捨てる。
 いつも通りの、年末の挨拶だ。

「またシケてやがんな」


 立派な学歴も資格も必要としない。
 天涯孤独の身である事。
 そして――。

「……別に」

 友人や恋人等、人との繋がりを作らない事が、今ではこの業務に従事する職員の条件だった。

「さて、今年もいっちょ」
「ジイサン」
「ん?」


「今年は俺の仕切りでやらせてくれ。俺が運転するよ」


 ジイサンは何も聞かず、「じゃあ頼むわ」と、デロリアンのキーを僕に預けた。



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