11:名無しNIPPER[saga]
2018/12/28(金) 20:35:54.62 ID:JbQZeQhn0
「そうだなぁ」
ご機嫌なトーンを変えずに、ジイサンはハンドルを握りながらウーンと唸っている。
従事して十年そこそこの僕でさえ、周囲とのギャップに苦しんでいるのだ。
以前聞いた話が確かならば、おそらくジイサンはFFWどころか、初代FFも、ファミコンすらも知らない。
ジイサンは、王長嶋の栄光を嬉々として追っかけ、赤提灯の屋台のおでんに舌鼓を打つ、20代の若者なのだ。
話が合う同世代の人間など、まずいない。
僕とは比べものにならないほどに、周囲から時代遅れとバカにされてきただろう。
「ボウズ。例えばお前、畳屋はどう思う?」
「畳屋?」
突拍子も無い質問に、目が点になる。
「この先、街の畳屋さんがこの世から1件も残らず絶滅する日が来ると思うか?」
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