14:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:41:57.90 ID:dEp6YdU10
「だ、大丈夫なのか!?」
「はぁ……はぁ……もう、ダメかも知れません」
「くそっ! すぐに救急車を!」
一刻を争う容態を見て、電話を手に取ると。
「ダ、ダメです! 口外しないでください!」
たしかにそう約束した。しかし状況が状況だ。
「んなこと言ってる場合じゃないだろ!?」
「サンタは人に見られてはいけないのです!」
「それはそうかも知れないけど、だからって」
「あなたは……本当に、優しい人ですね」
焦るこちらを安心させようとしたのだろう。
サンタ娘は柔らかな笑みを浮かべた。
儚いその笑顔はまるで、最期の笑みのようで。
(そんな、そんな笑顔、見たくないんだよ!)
もっと幸せな、嬉しくなる笑顔が見たかった。
「なあ、教えてくれ」
「えっ?」
「どうしたら、お前を助けられる?」
無力感に苛まれながらも、足掻き続けよう。
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