勇者「彼は正しく英雄だった」
1- 20
146:名無しNIPPER[saga]
2019/01/11(金) 23:38:35.51 ID:h08jzXpsO

第十三話

訓練場での手合わせから十日、新たな情報が入ることはなく調査は停滞していた。

この間、魔法使いと戦士の二人は傭兵による特訓を受けていた。

特訓内容は、傭兵が選んだ依頼を二人で達成するというものだ。

依頼は全て魔物討伐。傭兵も同行したが馬車の運転が主で、依頼は二人に任せている。

日に複数の依頼をこなし、馬車での移動範囲は街周辺の農村から都近辺までと広範囲に及んだ。

このような過密日程のため、傭兵は二人から不平不満が出ることを覚悟していたのだが、意外なことに魔法使いですら不満を漏らすことはなかった。

魔法使いにとって各地を巡る旅は非常に新鮮で、あまり苦にはならなかったのだ。

野宿することになった際は憤慨したものの、傭兵と戦士の二人が作った手料理には大層満足したらしく、すぐに笑顔を見せた。

傭兵と戦士はその笑顔にほっと胸を撫で下ろしたが、笑顔を見せた理由は手料理以外にあった。

それはとても単純なもの。

魔法使いは、三人での旅が楽しかった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
451Res/297.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice