3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/19(水) 23:03:53.89 ID:uEGK3sYu0
「冴えない顔で悪かったな」
「本当にそうよ。反省しなさい」
反省して冴えた顔になるなら苦労はしない。
「もうちょっと顔立ちが整ってれば、私だって素直に認められるのに、あんたと来たら……」
「なんの話だ?」
「うっさい! 詮索すんな!」
いつもながら理不尽且つ横暴すぎる物言いだ。
だったら、どうぞ詮索して下さいみたいな口調で独りごちるのはやめろ。気になるだろうが。
そんな不平不満を視線に込めてぶつけると、ハルヒはまるで頭痛を堪えるようにこめかみを揉みつつ、さも渋々といった様子で口を開いた。
「前にあんたに、恋愛感情なんて精神病の一種だって言ったこと、覚えてる?」
「ああ。それがどうした?」
「もしそうなっても一時の気の迷いと思わせないように努力しろってこと。わかった?」
全然わからない。わかるように言ってくれ。
「あーもう! 例えば、そうね……」
こちらの物分かりの悪さに苛立った様子のハルヒはおもむろに立ち上がり、背後に回って。
「こうして、ぎゅっと抱きついた場合」
「な、何しやがる!?」
「いいから、じっとしてて」
ぎゅっと、首すじに抱きつかれ、狼狽する。
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