23:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/19(水) 23:56:07.05 ID:uEGK3sYu0
「ハルヒ」
「なによ、キョン子。どうかした?」
「ちょっと手貸して」
翌日の放課後。いつものお勉強の時間。
私は意を決して、ハルヒにお願いをしてみた。
女子同士で手を取り合うのは、おかしくない。
そう自分に言い聞かせつつ、反応を伺うと。
「別にいいけど、手がどうしたのよ」
怪訝そうにしながらも、差し伸べてくれた。
私は慎重に、ハルヒの手のひらに触れてみた。
やはりと言うべきか、とても温かい手だ。
冷え性の私には、その温もりが心地良かった。
じわりと伝わる体温に感動すら覚えていると。
「どうでもいいけど、勉強に集中しなさい」
「どうでもいいって……そんな」
「女同士で意識する方がおかしいでしょ?」
呆れられて、しょんぼりしてしまう。
やっぱりおかしいのだろうか。変なのかな。
やめておけば良かったと後悔しそうなって。
ふと、佐々木の激励が、脳裏をよぎる。
『キョン……頑張って』
私はキョン子だけど、頑張ろうと、思った。
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