【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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◆axPwtNeSoU
[saga]
2018/12/19(水) 16:36:56.74 ID:ER7oh7KA0
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もやのようにたゆたう薄霧の中、海面を滑るように進む幾つもの影がある。
機械と人間の女性の入り混じったような歪な身体をした獣は軽巡ホ級。その身にまとう金色の妖気が、フラグシップ級と呼ばれる化け物であることを示している。
その後ろに続くのは、赤黒い妖気を全身から立ちのぼらせる雷巡チ級エリート。人のような上半身をしているが仮面の下からは獣のような唸り声をあげている。
さらには猟犬のような身体に髑髏のような頭部。その中心にギラギラと単眼をぎらつかせた駆逐ハ級が2体。1体はやはりエリート級だ。
その後ろに従う駆逐ロ級2体はまるで小型の肉食鯨。ガチガチと金属音めいた音をたてて牙を噛み鳴らす。
不意に、先頭の軽巡ホ級が、何かに気付いたように速度を上げた。
――敵ガイル。敵ガイル。
――獲物ガイル。獲物ガイル。
――近イ。何カイル。誰カイル。何処カニイル。潜ンデイル。狙ッテイル。
――何処ニイル何処ニイル――
――何者ダロウト関係ナイ襲イ引キ裂キ殺シテ喰ラッテ沈メテヤル――
――殺サズニハ置カヌ喰ラワズニハ済マサヌ沈メズニハ居ラヌ憎イ恨メシイ妬マシイ何処ダ何処ニイル何処ダ何処ダ殺シテヤル喰ラッテヤル沈メテヤル殺ス喰ラウ沈メル殺喰沈――――
その時、何処からか聞こえてくる幽かな音に、異形の獣の頭がぴくりと反応した。
獣の本能か、怨念めいた別の何かか――それらが接近してくる危険に警鐘を鳴らす。
どこからか近づいてくる甲高い笛のような音。
笛の音の正体は――――風を切って近付いてくる落下音。
振り仰いだ異形の頭から危険を報せる絶叫が発せられる。
だがそれが同胞達に届くより早く――彼らの頭上から、灼熱の槍が降り注いだ。
何本もの水柱と爆炎があがり、周囲にたちこめていた薄い霧を吹き散らす。
艦列の最後尾を固めていた鯨のような2体の深海棲艦が炎に包まれた。
怒りに満ちた砲哮が獣たちの口から発せられる。
上空に向かって砲口を振りかざすが、霧が吹き散らされて開けた視界にも関わらず、上空には何もない。
彼らを襲ったのは、対空砲火の届かない高高度、約3000m上空からの爆撃であった。
爆弾が着弾した時には既に、それらを落とした艦載機は空の彼方に悠々と飛び去っている。
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