北条加蓮「藍子と」高森藍子「今日までのカフェで」
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24:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:34:53.09 ID:cKoc2WBg0
□ ■ □ ■ □
「畳むんだよ。ここ」
25:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:35:23.15 ID:cKoc2WBg0
「……ここも、昔は賑わってたモンだ」
「今、嬢ちゃん達が座ってるところに、顔なじみがな」
「やれカミさんがどうだの、やれ競馬で大穴が当たっただの」
26:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:35:54.36 ID:cKoc2WBg0
「……そっちの嬢ちゃん」
加蓮「……ん、私?」
「頼んでもないのに、踏み込んでくるヤツってのはな」
27:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:36:22.94 ID:cKoc2WBg0
「そういうのは……ウザったいが……。いなくなって気づいても、いいことは何もないモンだ」
加蓮「……」チラ
藍子「それ、さっきの私たちの……?」
28:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:36:52.92 ID:cKoc2WBg0
加蓮「……いいんじゃないの。無理してカッコつけなくても」
藍子「加蓮ちゃんっ」
加蓮「下手に取り繕っていいことなんてなんにもないし。ってか、おじさんならそれくらい知ってるんじゃないの?」
29:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:37:22.98 ID:cKoc2WBg0
「……さっきの……バカどもが、ガキを連れてくるんだ。そいつらが……退屈そうにしてたからな」
「そっちの、窓の向こうに、庭があってな……」
藍子「見ても、いいですか?」
30:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:37:52.84 ID:cKoc2WBg0
加蓮「……あはは。庭で遊んでた子供って、それ、たぶんもっと小さい子の話でしょ。私達もうそんな歳じゃないよ?」
「あぁ……。まぁ、そうだな」
「この歳になると、10歳も0歳も同じに見えてな……」
31:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:38:23.16 ID:cKoc2WBg0
加蓮「……」
藍子「……」
加蓮「……今日までのカフェ、か」
32:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:38:53.37 ID:cKoc2WBg0
加蓮「今までさ、いつものカフェ……は、まぁいつものカフェだけど」
加蓮「都会のど真ん中のスイーツカフェに、郊外で静かなカフェに、常連さんがいっぱいいそうな謎解きカフェ」
加蓮「これからお客さんが増えそうな足湯カフェ、街角にあっていつでも人のいそうなカフェ」
33:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:39:23.09 ID:cKoc2WBg0
藍子「…………」ギュ
加蓮「どうしたの。また暗いのが怖くなっちゃった?」
藍子「……暗いことよりも、もっと怖いんです」
34:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 18:39:53.01 ID:cKoc2WBg0
藍子「……でも……加蓮ちゃんも、私も、目を背けてただけなのかもしれませんね」
藍子「カフェだって、アイドルだって、永遠に続くものなんて何も――」
加蓮「ま、いいんじゃないの? 見たくないものを見なくても」
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