26:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:39:20.68 ID:wXX+fiS7o
「もちろん貴女と同じ趣味を持った人たちはいると思いますよ、先生みたいにね。
だけどきっと多くはなくて、それぞれが今の長富さんみたいに、『こんな趣味はもう流行らないのかも』って心配になっていることでしょう」
そして、
「そういう人たちに、現代にはこんな清純派アイドルがいるんだぞ、チエミちゃんやイヨちゃんみたいな素晴らしい逸材がまだいるんだぞ、って言えるような……
そんなアイドルがいたら、とっても面白くて素敵だなって思います」
「…………!」
このときの先生の一言が、私にとって決定的なものになったのだと思います。
「教師として長富さんに言えることは、ここまでです」
先生はそう言って最後に、にっこりと笑いかけてくれました。
「……ありがとうございます、先生。 いままでお世話になりました!」
「こちらこそ、今までありがとうございました」
一礼をして、空き教室を出ます。
扉を閉めて5歩ほど進んだのち、もういちど振り返って一礼をしました。
思わず走り出してしまうような帰り道。
ようやく気づけたのです。
私のなすべき事に。
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