レイジーレイジーの、クレイジーな絆
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9: ◆FreegeF7ndth[saga]
2018/12/09(日) 13:05:00.50 ID:fZLSzMfRo



……なーんか。さみしい。面白くない。

シキちゃんを手招きする。
やってきたシキちゃんの首から下がってる鎖を、アタシは握ってカチンカチンさせる。

「ねぇ、シキちゃん。あの三人の匂いを嗅ぎにいきなよ」
「えっ……自主練の邪魔になっちゃうじゃない」

そんなコトはわかってるんだよ。

「行ってきなよ。きっといい匂いするよ。嗅ぎたいでしょ?」
「そ、そりゃあそうだけどさ……」

ナニさ。シキちゃん。良い子ぶってためらっちゃって。
いつもは自分の知的好奇心と欲望を最優先して動くくせに。

まぁ、アタシが「嗅いできなよ」っていうほうが、ちゃんちゃらおかしかった。
アタシはいつも、シキちゃんのセクハラに対して折檻する側なのに、今はセクハラを煽ってる。

アタシがシキちゃんを折檻したいがために、シキちゃんをそそのかしてるのかな?

「嗅いでいきなよ」
「でも」
「嗅いでいきなって」
「フレちゃん……」
「嗅いでいくんだよ」

そしたら、シキちゃんがアタシのだって、確かめられるから。

「にゃ、にゃははっ……♪」

アタシのお墨付きを押し付けられたシキちゃんは、ちょっと迷ってから、
ユカちゃんに腕を絡みつかせて、あのツインテールの付け根をスーハースーハー……

「志希さんっ!?」
「うーん、期待通りの汗のにほひ……ふふ、ふふふっ」
「そんな、私、汗臭くて……っ」
「ちょ、ちょっと見直したと思ったら、またコレですのっ!?」

うん、そうだね。
あの三人のなかで、クンカクンカしていちばん許してくれる見込みがありそうなの、ユカちゃんだもんね。

「ごめんねモモカちゃん、キョーコちゃん、ユカちゃん。
 いまの志希ちゃん、女の子の匂いに飢えててさ……
 アタシが『なんとかシておく』から、許してあげて」

アタシは、鎖の端っこをカチンカチンと引っ張って、シキちゃんをユカちゃんから引き剥がした。
それを見てたモモカちゃんとキョーコちゃんは、心なしかぎょっとした目でアタシを見ていた。

そりゃあそうだろう。
コレじゃまるで、犬と飼い主の散歩風景だもん。





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