ターニャ・フォン・デグレチャフ「座薬型、演算宝珠……?」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/12/09(日) 00:44:11.88 ID:qy0gTOWh0
「少尉、残念ながらそれは認められない」
「何故ですか!? 小官は任に耐えうると確信しております! どうかお任せください!!」
「これは大きな危険が伴う作業だ。貴官はもしもの時の為に備えていたまえ」
にべもなく副官の申し出を却下する少佐。
それっぽく理由を付けてみたが、本当のところは女性であるセレブリャコーフ少尉に座薬を挿れて貰うのが恥ずかしかっただけだ。
生前の性別が男であることが、引け目だった。
「レルゲン中佐殿」
「なんだ、デグレチャフ少佐」
「もしよろしければ、補助を頼めますか?」
頭のおかしいMADは論外。
待機中のヴァイス中尉を使う手もあったが、副長に座薬を挿れる補助を頼むのは気が引けた。
消去法によりレルゲン中佐に頼むことにした。
「……わかった。微力ながら最善を尽くそう」
「ご協力感謝します、中佐殿」
幾ばくか間を置き、頷いたレルゲン中佐。
申し出を快諾してくれたことに安堵していると、セレブリャコーフ少尉が噛み付いてきた。
「デグレチャフ少佐!」
「なんだ少尉。騒々しいぞ」
「どうして私では駄目なのですか!?」
「先程説明した通りだ」
「納得出来ません!!」
仕方ない。副官にも任務を与えることにする。
「少尉は私の傍についていてくれ」
「えっ?」
「貴官が近くに居てくれるだけで励みになる」
「……なるほど! お任せください! 少佐殿!」
やれやれ。忠誠心が強すぎるのも困りものだ。
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