ターニャ・フォン・デグレチャフ「座薬型、演算宝珠……?」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/09(日) 00:27:51.72 ID:qy0gTOWh0
「中佐殿は小官に、帝国へ尻を捧げろと?」
「それが参謀本部の意向だ」

これが、戦争。完全に狂っている。
善悪の区別などない世界。
勝つ為ならば、手段を選ばない。
しかし、それでも。それにしたって。

(あまりに、無情だと……思わずにいられない)

その、レルゲン中佐の悲痛な表情を見て、上官も自分と同じ気持ちを抱いていることを、デグレチャフ少佐は察した。
彼だって苦しんでいる。それが伝わってきた。
それでも、軍人として己の職責を全うしようとする、その気高い姿勢に胸を打たれた。

「中佐殿のお気持ちは良くわかりました」
「貴官に、私の気持ちがわかるのか……?」
「ええ、わかりますとも。お任せください」

レルゲン中佐は、ぞくりと、再び戦慄した。

「帝国の未来は、私のお尻が守ってみせます」

この戦争狂は、勝つ為ならば手段を選ばない。
たとえ、幼いその身を犠牲にしてでも。
躊躇なく、尻を捧げてみせると、宣言した。

(帝国は……どうなってしまうのだ)

仮にこの起動実験が成功した暁には。
帝国は強大な力を手に入れることとなる。
しかし、それは幼女の尻から生まれるのだ。
レルゲン中佐は、その未来が怖かった。
幼女の尻に未来を委ねる恐怖に、震えた。
ターニャ・フォン・デグレチャフが、帝国をその未成熟な尻の下に敷く未来が、怖い。

(ああ、主よ……どうか、祖国を守りたまえ)

願わくば実験が失敗するよう、祈りを捧げた。


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