【モバマス】水曜日の午後には、温かいお茶を淹れて
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39: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2018/12/13(木) 20:11:02.00 ID:xAj2PbQr0
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週が明けた水曜日。私は事務室の前に置いたプランターに咲く秋のお花さんたちの様子を確認してから、鼻歌混じりに事務室の扉を開けた。くるみちゃんがとっても活躍したことを、みんなに伝えよう――
と、事務室の扉の中に入ると、中には先に来ていたはぁとさんが、私よりも上機嫌な様子でキーボードを叩いていた。
「おはようございます」私は鞄を机の上に置く。「はぁとさん、なんだかご機嫌ですね」
「わかる? きゃるーん☆ そっかー隠してもわかっちゃうかー。しゃーねーよなー☆」
はぁとさんは笑顔でぐっと伸びをした。
「何かいいことでもあったんですか?」
「ロンモチ☆ 聞いて驚けー、はぁと、ついにいーい仕事、ゲットしたんだぞ☆」
「えっ?」
私は驚きの声をあげた。
なぜなら、私たちにお仕事が来るときは、いつもこの毎週水曜午後の打ち合わせの場でプロデューサーさんから伝えられるから。
だから、はぁとさんが言っている、その『いいお仕事』は――
「はぁとの去年の仕事のツテをたどって、自分で取って来たんだぞー☆ あんのプロデューサーに、いつまでも干されてたまるかっての☆」
はぁとさんは舌を出してウインクした。
私は不安になる。お仕事が決まったのは良いことだけど、プロデューサーさんに無断でなんて、大丈夫なんだろうか――
4.大沼くるみ Juglans ウォールナット(野心) ・・・END
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