71: ◆GO.FUkF2N6[sage saga]
2018/12/23(日) 21:40:11.41 ID:l63Jdi8N0
「この先に入っちゃだめだよ!」
仁奈ちゃんがいるはずの控室の前には、両手を広げて通せんぼする小さな門番がいた。
その顔には見覚えがある。
「アケミちゃん、だよね? 仁奈ちゃんとお話しないといけないことがあるから中に入れてくれないかな?」
「だめ!」
プルプルと首を振るアケミちゃん。
ペーパータワーのことを思い出す。
「仁奈ちゃんに対するいやがらせのつもり? 悪いけど、いまは付き合ってる時間がないんだよねー」
仁奈ちゃんと本番について話し合わなくちゃいけない。
無視してドアノブに向かって手を伸ばすと、ふとももをがしっとつかまれる。
「ち、違うよ! だって、仁奈は大切な友達だもん! ひどいこといっぱい言ったのに、それでも友達になろうって言ってくれたもん!!」
ともだち? キミと仁奈ちゃんが?
放送を見てる限り、キミとあの子はあまり波長が合ってない気がするけど。
あの子は優しいからそれに近いことをいっただけで、キミの勘違いじゃないかな。
いまはそんなことどーでもいいか。ドアノブをつかんだ。
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