41: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2018/12/15(土) 17:25:12.19 ID:kZJKvpHt0
「シキちゃん、クイズしよー」
部屋から出ようと椅子から立ち上がった直後、後ろから熱いハグが飛んできた。
振り向くと、見慣れたキレイな金髪、宮本フレデリカの姿がそこにあった。
「フレちゃん?」
「じゃあ問題です。ババン。フレちゃん、先週ママとデートしました。さて、お昼はなにを食べたでしょうか?」
むむ。
さすがフレちゃん、いきなり意味がわからない。
少しだけ考えて言った。
「サンドイッチ」
「ぶっぶー。フレちゃん人形没収でーす。アタシね、ほんとはサンドイッチ食べたかったの。でもママはオムレツが食べたいって言いだして。それで喧嘩しちゃったんだ。そしたらね、いつの間にかふたりでスパゲッティ食べることになってたの!」
「む、むむ?」
「そこのお店のスパゲッティすっごくおいしくてあっという間に仲直りしちゃった。でも喧嘩してなかったら食べられなかったんだよねー。棚からわらび餅だよ!」
「……」
「モヤモヤしたままお散歩しても楽しくないよー。シキちゃんがほんとにイヤになったならアタシがママになってもいいからさ、
喧嘩してみたらいいんじゃないかなー。すっきりして公園でお昼寝するほうが、きっと気持ちいいよー」
抱き着いていた体の感触が離れたかと思えば、やさしく背中を押されて、あたしの体はその勢いのまま廊下に吸い込まれた。
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