43: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/12/23(日) 01:00:56.24 ID:V6ahP/vyO
巫女「……分かった」
猿王「そうか、それは助かる。吾輩は嘘を吐かないから安心してくれ」
巫女「……」
猿王「どうしたんだ?」
巫女「私、嘘は吐かないけど隠すかもしれない」
猿王「構わないさ。話せることを話してくれればいい」
巫女「……ありがとう」
猿王「礼はいいよ。吾輩は、お前が正直な人間で良かったと思っているんだ」
何やら思い詰めた様子の巫女に笑って見せたが、彼女の表情は曇ったままだった。
猿王への警戒心は先程よりは薄れているようだが、何か別の脅威に怯えているようにも見える。
それは此処ではない場所の、此処には居ない誰かを強く思っているようだった。
巫女「……」
猿王(心此処に在らずか。それ程の力を持ちながら何を悩む。いや、だからこそか……)
巫女「……」
猿王「取り敢えず、降りてから話そう。その格好で雲の上にいるのは流石に寒いだろう」
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