勇者「最期だけは綺麗だな」後編
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41: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/12/23(日) 00:56:43.95 ID:V6ahP/vyO

巫女「答えて欲しい」

猿王「人間と敵対する意思はない。その行く末にも興味はない。戦は、もう沢山だ」

巫女「……では、龍に接触を計る理由を知りたい。二度に渡って撃退されても接触を止めないのは何故?」

猿王「見てたのか?」

巫女「貴方が此方に現れてから、ずっと見ていた。でも、目的が分からなかった。以前現れた王位とは違うから」

猿王「以前? 何も感じないが、吾輩以外にもーーー」

巫女「もう居ない。何処にも」

冷淡な声だった。

何処にも。それはつまり、異界に封印したわけではなく存在を消し去ったと言うこと。

返答次第ではお前もそうする。そう言われているようなものだった。

猿王「……現れたのは誰だ」

巫女「羅刹王」

猿王「お前がそうしたと言うのか? 奴は人間にしか殺せないはずだ」

巫女「違う。私ではない」

猿王「お前以外にも、王位を消し去る程の力を持った人間が?」



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