37: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/12/23(日) 00:49:46.48 ID:V6ahP/vyO
しかし、希望が潰えたわけではない。
(まだ、人間は滅びていない)
人間の敵、悪魔の王のように振る舞っていながら、未だに人間を滅ぼさずにいる。
それは、守護者としての意識が僅かにでも残っているからではないのか。
もし完全に失われているのなら、この世は炎に包まれ、人は灰となっているはずだ。
何より、自分以外の王は此処にはいない。つまり、全ての封印が解けたわけではない。
(友は自身の意思で、吾輩を呼び寄せた)
その事実が希望を繋いだ。
一度目は吹き飛ばされ森に墜落し、二度目は炎に耐え切れずに退避した。
魂に負った傷は癒えていないが、友を見捨てるつもりはない。恩に報いる覚悟はある。
(……)
三度目は、待つと決めた。
何があろうと、何をされようと、この声が届くまで叫び続けよう。
可能性は限りなく低いだろうが、あの時の輝きが微かに残っていると信じて。
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