31: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2018/12/02(日) 01:26:27.26 ID:3XuD1HsnO
少女「悪さしてたから?」
猿王「うむ。留まることは、吾輩自身が許せなかったのだ」
少女「ちゃんと謝った? そうしたら、許してくれるかもしれないよ?」
猿王「……そうだな。しかし、吾輩には出来なかった。それに、謝るべき人々はもう逝ってしまった」
少女「どこに?」
猿王「……遠い遠い場所だ。もう、謝ることも出来ん」
少女「そっかあ……」
猿王「その後、吾輩は奴に頼み込み、此処ではない場所へ逃れた。逃れて、眠りについた。他の者達と同じように」
猿王「その別れ際に言われたのだ。自分がいよいよとなったら、お前を呼ぶとな」
猿王「しかし、今の奴は己のことすら正しく認識出来ていない様子だった」
少女「(なに言ってるか分かんないや)」
猿王「おそらく後継者絡みだとは思うのだが、今の世に、奴を継ぐ者など居るかどうか」
少女「こうけいしゃ」
猿王「役割、権限、財産などを受け継ぐ者だ。跡継ぎとも言う」
少女「ふうん、むずかしいね……」
猿王「奴には、その後継ぎがいない。それが非常に大きな問題なのだ。このままでは……」
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