26: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:17:13.90 ID:Nn2yIfhz0
やがて目の前へメロンソーダが置かれ、すぐさまスプーンで天井に乗ったソフトクリームをすくった。
「ぉおお……」
27: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:18:53.57 ID:Nn2yIfhz0
「本当においしそうに食べるね」
「だっておいしいからな」
28: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:20:56.34 ID:Nn2yIfhz0
「なあに? 餞別ってえ、誰に渡すの」
いやに嬉しそうな顔で、隣からラムが割り込んでくる。
めんどくさい酔っ払いの登場だ。
29: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:24:32.57 ID:Nn2yIfhz0
「何を渡すんだ?」
「でっかい花束と写真立てえ。あたしは門出祝いなら大漁旗が良いって言ったんだけど、却下されちゃってさあ」
30: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:26:06.78 ID:Nn2yIfhz0
私が言うと、カトラスは呆れた様子で息を吐く。
「……まぁ、さっきも言った通り、こういうのは人それぞれ。しっかり自分の頭で考えな」
31: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:27:33.68 ID:Nn2yIfhz0
一緒に夕食を食べるため生徒会の面々(と西住さん)に合流すると、夜道を歩くなか、沙織がふいに言い放った。
「麻子、その顔、悩み事? 相談乗るよ?」
32: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:30:41.78 ID:Nn2yIfhz0
こう四方を囲まれては逃げ場もない。
カトラスには「自分で考えろ」と言われたばかりだが、だからといって別に隠すようなことでもない。
むしろ相談に乗ってくれるなら上等だろうと私は話を切り出した。
33: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:31:56.07 ID:Nn2yIfhz0
「良いじゃないですか。恩があるなら返すべきです。素敵なことです」
「五十鈴殿の仰る通りですっ! なにも恥ずかしがることはありませんっ!」
34: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:33:01.00 ID:Nn2yIfhz0
「まあまあ、それで冷泉殿。悩みというのは?」
「……餞別に、何をくれてやるか。それを悩んでいる」
35: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:35:02.91 ID:Nn2yIfhz0
「それでしたら、お相手の好みのものを選ぶしかありませんね」
「そど子の好みと言われてもな。あいつは風紀委員が趣味みたいなものだ。好物もあるにはあるが、即物的なものを渡すのは少し違う気がする」
36: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 20:37:29.55 ID:Nn2yIfhz0
「そど子先輩って言ったらあれだよね! 遅刻の取り締まり!」
「ですねっ! あ、そういえばもう風紀委員長は引退されてるはずなのに、未だに取り締まりを続けられてるのは、やっぱり趣味だからですかね?」
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