彼女は窓フェチの変態だった
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96: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 22:46:55.59 ID:6W5BK61q0

「ふふ、嬉しいよ。今までたくさんの人の記憶を渡り歩いてきたけれど、直接作品に触れる機会は滅多にないからね。何百年ぶりだろう」

 悪魔は穏やかな笑みを浮かべて映像に見入っている。
 いつの間にか傷は治りつつあった。

「さて、助けてもらった対価に、僕は君に何を渡そうかな」
「いらないよ、そんなの。人助けには見返りを求めない主義なんだ。人じゃなくて悪魔だけどさ」
「……ふふふ。人間のそういうところ、羨ましいよ」

 悪魔の笑みが寂しげなものに変わった。
 ついでに酒とつまみも出し、スピーカーの用意もしてやった。


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