138: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 00:01:26.84 ID:Co1Z/VQm0
「今にも彼の命の灯は消えてしまいそうだ。けれど、君が悲しみを対価に僕と契約してくれれば、彼を助けることができる」
「悲しみを対価にしたら、私はその後どうなるの」
「人間1人の命を救えるほどの対価だからね。君の精神バランスは大きく崩れ、数日の内に心が死にかけた状態になるだろう」
それを聞き、彼女は表情を暗くした。
「さあ、どうする?」
彼女は唇を噛み締め、唾を一度呑み込むと、口を開いた。
「契約する。彼が死んだら、それこそ私は生きていけないもの」
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