143:名無しNIPPER[sage]
2018/11/14(水) 18:08:10.34 ID:Y/T4qpNB0
勇者「そんなのでイジメられるのか?」
雨零「当たり前じゃん」
勇者(当たり前なのか……)
雨零「まあ、あたしがイジメられてることは、そんなに重要じゃないの」
勇者「?」
雨零「一番嫌気がさすのは……自分が解放されようと、他人を売ったこと」
勇者「は、大丈夫だ。俺は気にしてない」
雨零「あたしが気にする」
勇者「そんな理由でお前は死のうと思ったのか?」
雨零「もちろん他にもあるわよ。楓を苦しめたとか、オタクくんが利用されたとか。最終的にあたしがいなかったら誰も苦しまないで済むの」
勇者「ふざけんなよ」
雨零「大丈夫。人が[ピーーー]ば問題になるわ。あたしの机の中に全てを書いた遺書も入れて置いたから、モブAさんとモブBさんも停学くらいにはなって教師に目を付けられると思う」
勇者「だから、ふざけんなって! 勝手に自分の中だけで完結させるな」
雨零「――こうするしかないじゃない!」
勇者「なんで、どいつもコイツも……勝手に判断して勝手に死ぬんだ」
雨零「うるさい、うるさい、うるさい」
勇者「お前を育ててくれた親が悲しむんだぞ」
雨零「ママは償って欲しいって言ってたから」
勇者「違う!」
キーンコーンカーンコーン
雨零「……予鈴が鳴ったわよ。ほら、もう戻って」
雨零が立ち上がる。
勇者「おい、止めろ!」
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