144:名無しNIPPER[sage]
2018/11/14(水) 18:08:44.54 ID:Y/T4qpNB0
雨零「最後に話を聞いてくれてありがと。じゃーね」
スッ――
雨零が飛び降りる。
勇者「くそバカやろう!」
タタタッバン!
勇者が飛び降りる。
雨零「は、な、何してんのよあんた」
勇者「舌噛むぞ。口塞いでろ」
雨零「むぐっ、んん、んんん!」
パッーーーン!!!!
雨零「あ、あぁ……ユ、ユーシャ……」
勇者「イテテ。やっぱ、聖力が少ないとダメージが酷いな」
雨零「え、なんで……」
勇者「ロシア人はな強いんだ。このくらいの高さなら平気だっつーの」
雨零「嘘よ。あ、あんた……グッ」
勇者「あんまり喋んない方が良いぞ。お前にも結構な衝撃が来たと思うからな」
雨零「で、でも。あんたはあたし以上に……」
勇者「恐ロシアだ。大丈夫、足が痺れてるけど、怪我はしてねーよ」
雨零「あんた……本当に人間?」
勇者「――人間、だ」
雨零「うぅ、バカ!」
バシバシ!
勇者「なんだよ、殴んなよいてーな」
雨零「なんで、こんなムチャしたのよ」
勇者「ムチャしたのはどっちだっての」
雨零「ほんと……バカ」
勇者「人が死んだ後に気づく」
雨零「え?」
勇者「そいつが死んでから、そいつがどれだけ大切だったかに気づくんだ」
雨零「なによ、突然」
勇者「死んで誰かを救おうなんて考えないでくれ」
雨零「ごめん……」
勇者「お前が思っている以上に、残された者は辛いんだ」
雨零「……」
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