20: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 19:25:08.75 ID:1iL2fWn50
反射的に威圧的な態度をとってしまった私に対して、彼女は臆することなく笑みを浮かべたまま、
ちひろ「それは、自信なんですか?」
彼女は、底の知れない笑みを湛えたまま、私にそうたたみかけた。
時子「黙りなさい」
冷たくそう言い放ち、彼女に背を向ける。
ちひろ「プロデューサーさんは、見込みのある候補生の子を大舞台でデビューさせるのが趣味なんです」
時子「……ふん、下僕にしては良い趣味をしてるわね。せいぜい私の姿を目に焼き付けるが良いわ」
かすかに手が震えているのがわかった。
それは、決して寒さのせいじゃない。
時子「……これが自信かと訊いたわね」
私は一度下唇を強く噛み、視線を落とした。胸の中に渦巻く気持ちの悪い感情は、その程度の痛みでは消えてくれない。
時子「……そうね。これは自負。二度と野暮なことは訊かないで頂戴」
震えを振り払うように手を振りながら、私は屋上をあとにした。
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