モバP「カミさんとホームカミング」
1- 20
14: ◆XUWJiU1Fxs
2018/10/31(水) 02:28:20.61 ID:rpP0yHwMo
「そうだぞー。竹井なんか奈緒さんのユニットの大ファンで、奈緒さんがプロデューサーと結婚した時はそれはもう仕事が手につかないくらいに落ち込んでたのに、その相手がよりにもよってお前だと知った時の顔は今でも忘れられないよ……人間ってあんなに絶望的な顔ができるんだな」

「あはは……」

 竹井は学年で一番運動ができて中学高校とバスケ部のエースだった男だ。逆上がりができない俺をいつもバカにしていたけど、その相手に推してたアイドルを取られたんだ。凹むのも無理はないか。まぁその悔しさをバネに社会人バスケで活躍しているらしいからザマァ見ろとはとても言えないんだけどね。

「あのー、ちょっと良いですか? ずっと気になってたんですけど、なんでうちの人のあだ名がピー助なんですか?」

 そういえば。奈緒に小学校の頃の話をしたのは今日が初めてだった。だから周りのみんながピー助と呼んでいても、カミさんからすれば違和感が大きいのだろう。

「なんでって……なんでだっけ? 梅ちゃん、覚えてる?」

「いやー、覚えてないわ。気付いたらみんなピー助ピー助って呼んでたから」

「んな無責任な」

 理由もないのにピー助って呼んでいたんかい。ため息が自然と出てしまう。でも彼らがいうように、理由がさっぱり思い出せない。確かに今の俺はプロデューサーだからピー助と呼ばれても納得はできなくないけど……ダメだ、思い出せない。

「特に意味はないんじゃないかな? 子供の頃ってそんな感じであだ名つけてたし」

「そういうもんかー? まぁ、良いけど」

 いまいち釈然としていないみたいだけど、奈緒自身も思い当たる節があったのかそれ以上尋ねることはなかった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
26Res/22.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice