志希「ありすちゃんが」文香「作詞でお悩み」桃華「ですの」
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4: ◆FreegeF7ndth[saga]
2018/10/27(土) 19:26:29.23 ID:1EFzBOMso
●02-2

文香「詞の目的は、詞を聞いた人の心になんらかの変化を与えることです。
   そして詞は、散文詩と違い、字数も短く、また曲に合わせるため音節数にも制約がかかります」

志希「ありすちゃんの『in fact』は作曲もMaiko Fujitaさんで、
   もし主旋律を先に考えていたとしたら

   ――ほんとの わたしを だれもしらない

   の部分は、4・4・6 にしなきゃいけないもんね。
   『ない』の部分なんて母音2つなのを強引に詰めてる」

文香「そういった制約上、詞はどうしてもあいまいな言い回しになります。
   このあいまいさが、詞の要なのです」

ありす・桃華「あいまいさ?」



志希「例えば、今書きだしたAメロの部分までで、ありすちゃんと桃華ちゃんは、
   この歌詞で歌われている風景がどんな感じに思い浮かんだ?」

ありす「ええと……」

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ありす「……こんな感じですね」

桃華「わたくしは……」

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桃華「……という感じですわ」



志希「なぜ、加蓮ちゃんや周子ちゃんのスカウト前のコトを思い浮かべたの?
   歌詞からその二人がどうつながるの?」

ありす「それは、『本当の私を誰も知らない』というところは、
    本当がある、ということは偽りもある、ということで、
    偽りの仮面をかぶっていきている ってことを示していると思いました」

桃華「それで『ざわめく街でいつも一人だった』というところからは、
   街の雑踏で、さびしく物憂げに立ち尽くす女性の姿を思い浮かべましたの」



文香「お二人が、詞の内容のあいまいさから情景を推測したことこそ、詞の要なのです。
   詞とは推理ゲームのようなもので、伝えたいことをあえてあいまいな表現にします。
   それでいて、聞き手に推理して気づいてもらうことで、心を動かすのです」

志希「ツァイガルニク効果っていって、人間はナニか空白を感じると、
   それを埋めたくなって、それが埋められると安心するって習性があるんだって。

   詞のあいまいさは、意味の空白。
   それをあえて仕掛けるのは、論文ではマナー違反だから、あまりやらないことだね」

ありす「推理・安心させることによって心を動かすのが詞、ということでしょうか?」

桃華「確かに、最初から情景を厳密に事細かに説明されるより、
   あいまいな表現から推理して思い浮かべた情景のほうが、印象に残る気がしますね」

文香「その思い浮かべた情景が共感を誘うものであれば、
   ますます詞の印象は強まるでしょう。それが心に残る、詩的な表現の条件です」

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志希「あるよねぇ……本心なのに、言えないコト」

桃華「志希さんにも、そういうことがあるんですのね」

志希「志希さんに『も』ってどーゆー意味かな?」


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