15: ◆U.8lOt6xMsuG[sage]
2018/10/19(金) 00:12:01.12 ID:TYKVB7XU0
◆◇◆
あまりに早く起きすぎたから、電話をかけてしまった。電話越しの声は、いつも以上にいつも通りで、安心した
プロデューサーという職業は、あくまでアイドルを支えることしか出来ない。どうしようとも、ステージに立つのは彼女であって僕じゃない。彼女が歌って踊る、そのとき僕は、影で見守り祈る以外に、何も出来ない。でも、もうそれをもどかしいと思うことはなくなった。
僕に出来ることがないわけじゃない。そこに至るまで、彼女がステージに立つまでに僕は何だってできる。本番に至るまでなら僕は力になれるし、なってきたつもりだ。
それに、彼女は、比奈は既に立派なアイドルだ。僕が何かをする以上のものを持っている。だから、ステージに立ち輝く彼女が、自分の事のように、いや自分の事以上に誇らしい
彼女の、「絶対に成功させる」と言う言葉は、きっと未来になる。そう信じてる
「……ともあれ、朝ご飯だ」
トーストにした。賞味期限が切れそうな食パンしかなかったんだ
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