【ミリマス】「プロデュース適正検査シミュレーション?」
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9: ◆Xz5sQ/W/66[sage]
2018/10/16(火) 02:23:48.55 ID:m8HzqJt80

「はぁ……ふぅ……なんで、こんなっ!!」

悪態すら瞬時に氷漬けになった。吐き出す吐息で視界が白む。

ようやくの思いで彼女の傍まで辿り着くと、その体の上に雪の毛布。
元々色白な少女の肌が今や普段の何倍もの白さになっていて。

「畜生! おい、生きてるよなぁ……!」

積雪の上に膝立ちで屈み込む。彼女の体を抱き起す。

辺りの雪にも負けない純白の、豊かな長髪がさらさらと俺の腕からこぼれ落ちた。

そうして、悪いと心で謝りながら、俺は彼女の頬を手のひらで優しく二、三度叩き。

「おい、おい……目を開けろよ! いくらゲームの中って言ったってさ……っ!」


――そう。そもそもこの空間と危機的状況は、律子の作った仮想現実が生み出した偽物だって分かってはいた。

でも、それでも、目の前にいる少女は俺が担当しているアイドルで、
日常的に顔を突き合わす知ってる人間で、作り物だと頭の隅で分かっていても、この全身で感じる寒さ痛さ、
それから腕に伝わるリアルな重みを知ったらならば、どうにも幻だなんて思えなくて。


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