晶葉「できたぞ助手!アイドルがどんな恥ずかしい質問にも答えてくれるスイッチだ!」
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名無しNIPPER
[saga]
2018/09/01(土) 11:35:37.76 ID:BVb833NT0
どっぷりドキドキ同棲生活 二〇日目
まゆ「……うーん、やっぱりおかしいですねぇ」
P「どうした、まゆ。経費申請を見つめるちひろさんのような目をして」
まゆ「あっ、いえ。まゆとPさんの好き好きらぶらぶバカンス生活も、残すところあと十日になったので、食材の在庫を計算したんですよ。腐らせてはもったいないですし」
P「当たり前みたいに好き好きラブラブとか言えるメンタルになってしまったまゆに、なんというか少しさびしい気持ちがしないでもないが……なにかおかしかったのか?」
まゆ「ええ。大雑把な説明ですけど、搬入した量を一〇として、使った量を六だとすると、残りが一二になるんですよね」
P「なにそれこわい。増えちゃうワカメじゃん」
まゆ「そうなんですよ。常温保存できる食材の在庫は合ってるんですけど、冷凍できるものとか、缶詰やレトルトの保存食の在庫が全然合わなくて……」
P「増えてるってことは、搬入量が記載されてるより多いってことじゃないか?」
まゆ「そう考えるしかないんですけど……まゆと晶葉ちゃんで、一か月分の食料を計算して用意したので……」
P「晶葉があとから買い足したんじゃないか? シェルターが何らかの障害で開かなくなって、一ヶ月のバカンスが延長する可能性もないわけじゃないだろうし。食料が足りないっていうならともかく、余っているなら、あれこれ考えても仕方ないと思うが」
まゆ「それもそうですね。じゃあ気を取り直して、今晩は何がいいですか?」
P「さっぱりしたものが食べたい気分だから……鍋とか」
まゆ「あ、いいですね。冷凍庫から鱈を出しておきましょう。あと鍋なら〆が必要ですし……」
P「なら冷凍うどんも出して――」
まゆ「おじやです」
P「……うどn」
まゆ「まゆ、Pさんのおじやが食べたいなぁー」
P「なあ、まゆ。バカンスの三日目くらいだ。今日くらいは俺が作ろうかっていったら、まゆ、なんて言った? 一緒に作るのはともかく、俺が一から十まで作った料理を食べるのはみんなに悪いから、料理は可能な限り自分がするって言ったよな?」
まゆ「もちろん覚えてますよ? でも、まゆピンと来ちゃったんです。鍋の〆のおじやを二人で分け合うのって、おかゆよりももっとずっと夫婦っぽいなーって」
P「それを今ここで持ち出すかー」
まゆ「体感時間的には、もう一ヶ月くらい前ですよね、トラプリいちゃいちゃ生放送。加蓮ちゃんが羨ましいなぁ、Pさんの手作りのおかゆ……弱った身体にはさぞかし染みたんでしょうねぇ……いいなぁ、まゆもPさんのおじやを堪能したいなぁ……ふふっ。ねえ、Pさん? わかります? 大好きな人が画面の向こうで、自分じゃない女の子とイチャイチャしてるのを見せつけられてるときの気持ち。まゆの知らないところで、まゆの知らない顔を、まゆじゃない女の子に向けていると知ったときの気持ち。ねえ、Pさん……まゆの気持ち、わかってくれますか?」
P「……おじやだけでよろしいでしょうか」
まゆ「食べ終わったあとは、洗い物をしてください。そのあと、まゆに膝枕をしながら、Pさんのおじやでぽんぽこりんになったまゆのお腹を、ゆっくりさすってください」
P「それは……もちろん、服の上からだよな?」
まゆ「あっ、当たり前ですっ! いいいいくらPさんでも、ぽんぽんになったお腹は見せられませんっ!」
P(見るのはダメでも触るのはいいのか……基準がよくわからない……)
どっぷりドキドキ同棲生活 三〇日目
P「ここでの生活も、これで最後だな」
まゆ「はい。少し名残惜しいですけれど……でも、たくさん思い出が作れましたね」
P「本当にな。まゆがちょっと前に幽霊がいると言い出したときは大変だった」
まゆ「Pさんは信じてくれませんでしたけど、本当にまゆは聞いたんですからね。女の子のすすり泣き」
P「うん、信じない。幽霊とか信じない。だってこのシェルターは東京の地下にあるからね。都市伝説とか信じない。逃げ場の一切ない密室で、そんな非現実的な存在を認められるほど、俺のメンタルはタフじゃない」
まゆ「Pさんも怖いんじゃないですか……」
P「もうこの話はやめようか。俺がしたいのは別の話だし」
まゆ「そうですね。他には、やっぱりごうらいちゃんでしょうか。プラモデルがあんなに可愛いとは思いませんでした」
P「ああ、俺も驚いた。やっぱまゆがメイクすると全然変わるんだよな。表情が生き生きとしててさ……一緒に作れてよかったよ」
まゆ「まゆ、今度はごうらいちゃんの服を作ってみようと思います。女の子ですもん、やっぱりオシャレしたいと思いますし」
P「そうだな。シェルターは時間はあっても材料がなかったからな……時間が合えば、手芸屋とか行ってみるか?」
まゆ「はいっ! 絶対ですよ?」
P「おう、約束だ。それでな、まゆ……最後だし、はっきりさせておきたいことがあるんだ」
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