晶葉「できたぞ助手!アイドルがどんな恥ずかしい質問にも答えてくれるスイッチだ!」
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11:名無しNIPPER[saga]
2018/09/01(土) 11:24:27.68 ID:BVb833NT0
まゆ「――誰がぽんこつなんですかぁ?」ニュッ

P「どうしていつも後ろから話しかけるの? というかなぜここに?」

まゆ「食材の搬入って言ったじゃないですか。それよりどうやって、エレベータを使ったまゆより先に、ここまで降りてきたんです? ねえ、晶葉ちゃん……まゆに教えてない秘密の隠し通路とか、ありませんよねぇ……?」ハイライトオフ

晶葉「しゅっ、瞬間移動スイッチを使ったので! お渡しした見取り図に存在しない通路は決して存在しません!」

P「まゆ、晶葉が怯えてるじゃないか。スカートの裾からリボンをにょろにょろするのやめなさい」

まゆ「ふふっ、ごめんね晶葉ちゃん。Pさんのこととなるとつい……それで、Pさん。誰がぽんこつなんですかぁ?」

P「ご存知、ないのですか!?」

晶葉「こら助手っ……煽るなっ……ままゆさまを煽るんじゃないっ……」小声

まゆ「心外です。Pさんにそんなふうに思われてたなんて……これは本気でわからせてあげるしかありませn」

P「ほう、何をわからせてくれるのかな?」

晶葉(疾い……っ! 初動が見えなかった……! 裾からリボンが垂れた瞬間、すでにままゆ様の手を握っていた……ッ!)

まゆ「ま、まゆが……どれだけPさんのことを好きなのか、ですよぉ……?」

晶葉(ままゆ様、持ち直した! 握りあった手と手にリボンを蛇のように絡みつかせてラッピング! さあ、どうする助手!)

P「……じゃあ、まゆにもわからせてやらないとな……俺が、まゆのことをどれだけ想ってるか……」

まゆ「ひぁっ……///」

晶葉(踏み込んで! 耳元で! ウィスパー! ままゆさまがひるんだ! リボンがしなびたワカメのように垂れ下がるゥ!)

P「ほーらやっぱりポンコツじゃないか」

まゆ「……ぽんこつじゃないもん。Pさんがステキすぎるのが悪いんだもん……」

P「なにいってんだか。ほら、ウサちゃんロボが待ってるぞ。食材、運ぶんだろ?」

まゆ「えっ? そ、それじゃあ……いいんですか? 本当に? まゆと、一ヶ月も……」

P「ああ、大丈夫だ。心配はもうなくなった。手料理、期待していいんだよな?」

まゆ「はいっ! もちろんです! 張り切って作っちゃいます! ふふっ……ふふふっ♪」

P「輝かんばかりの笑顔だった……にしてもすごい量のダンボールだな。一か月分以上はあるんじゃないか?」

晶葉「……たくさん食べてほしいんだろ。それで? 心配がなくなったっていうのは?」

P「ん? ああ。ほら、一ヶ月もまゆと二人きりだと、多分いろいろハプニングがあるだろうし、自家発電もできなさそうだし、もう自分を信用しちゃいけないって思ってたんだけどさ。まゆの顔を見たら、なんかこう、守ってあげなきゃなって思ったんだ。あの笑顔を曇らせるかもしれない、なにもかもから。それで、この気持ちがあるなら大丈夫だって、覚悟ができたんだ」

晶葉「お前そういうとこだぞ」

P「なにが?」

晶葉「……なんでもない。それより次の土日まであまり日がない。今すぐ準備をしておいたほうがいいぞ。実質、一ヶ月の旅行と変わらないからな。シェルターに搬入するものを選んでおいてくれ」

P「なんでも持ち込んでいいのか?」

晶葉「ままゆさまと生活するんだから、それを踏まえた上で判断するように」

P「……待って。十六歳の女の子とひとつ屋根の下で生活する上で、アウトなものがわからない」

晶葉「ふむ。では十四歳である私が判断してやろう。とりあえず何を持ち込むつもりだ?」

P「ずっと積んでるフレームアームズ・ガール」

晶葉「えっ……?」

P「ああ!? なんだよ! いい年した大人が美少女プラモを組むのは気持ち悪いってか!?」

晶葉「いや、私は全然平気だが、ままゆさまがどう思うか……」

P「まっ、まゆは人の趣味をとやかくいうような子じゃないから!」

晶葉「そうではなく。そのFA:Gは助手の手で組み立てられるわけだろう? 表面処理をして、プロポーションを整えて、最終的に塗装するわけなんだろう? 自分だけの色に染め上げてしまうわけだ。いくらプラモデルとはいえ、ままゆさまが自分ではない女の子に助手がのめり込む様を見るのは……しかも二人きりの状況だぞ? 下手をしたら、Pさんどいてそいつ壊せない、なんてことに……」

P「ま、まゆは……そういうのわかってくれる子だから」

晶葉「助手、それはままゆさまに甘えているのではないか? 優しい子だからきっとわかってくれる、などという思い込みを押し付けるのはやめたほうがいい。これから二人で過ごすのだから、きちんと話し合うべきだ」

P「いや、しかしどう切り出したものか……まゆに隠れてこっそり作ったほうが――」



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