8: ◆K3Kbcj/nTY[saga]
2018/08/31(金) 21:12:55.06 ID:fSt5IFCp0
「まあ、岡部がそう思うならそうなんでしょうけど。結局買うという選択肢はないのね」
そんな俺の一連の行動を見ていた紅莉栖はため息混じりに言葉を吐いた。
メリケン処女らしいオーバーなアクションである。
全く、コイツはゆとりに毒されすぎている。なんでもかんでも目の前にあるものを手にしていては何も始まらないではないか。
「未来ガジェット研究所たるもの、そんな安直な手段は取らん!」
「文明の進化を安直と言うな。あんたはいつの人間だ」
「ふん。鳳凰院凶真はどの時代にも縛られん」
呆れ顔の紅莉栖は放っておくとして、俺はフェイリスの返事を待ちながら優雅に昼食でもとることにしよう。
今のラボには確か備蓄のカップラーメンがある。
醤油にするか、確かカレーもあったか――そんなことを考えながら立ち上がると、不意に紅莉栖がつぶやく。
「岡部、私は塩ね」
何故俺がカップラーメンを取りに行くことに気づいたのだろう。
そんな疑惑の視線に気づいたのか、紅莉栖は別段驚きもせず返してくる。
「ちょうど岡部が普段昼食を食べる時間帯、今のラボの備蓄はカップラーメンだけ。そしてあんたは所持金がない」
「んがっ!」
現在のラボの状態を確実に指摘する紅莉栖に思わず声を上げる。
確かに懐も寂しければラボへの食料提供もこのところ無いので台所が寂しいことになっている。
44Res/52.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20