6: ◆K3Kbcj/nTY[saga]
2018/08/31(金) 21:08:54.70 ID:fSt5IFCp0
「まあ、クリスティーナの言うことにも一理ある。ラボメンが熱中症で搬送されてはたまったものではないからな」
「ティーナ言うな」
このラボも、なんとかミスターブラウンの好意により格安で借りられているものの、その家賃を払うので精一杯なのが現状である。
それに加えてガジェット製作費、日々の知的飲料の代金もかかってくるとなると、おいそれと設備に回す金は出ないのだ。
「狂気のマッドサイエンティストにも慈悲があったんですねー」
紅莉栖が隣で白々しく感心する。
「馬鹿者。大切な仲間を想わずして何がリーダーだ」
「……ホントあんたのそういうところは……」
当然のことだろうが、と冷静に返すと紅莉栖は大きく嘆息した。
「ん? どういうところだ?」
「なっ、なんでもない! なんでもないから!」
鳳凰院凶真の素晴らしい心を褒めるが良いと聞き返すと紅莉栖は慌てて否定する。
いくら尊敬しうる存在だからといってそこまで恥ずかしがらずともよかろう。
ただ紅莉栖の顔はわずかに汗ばんでおり、やはりこの場所の気温の高さが伺えた。
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