88: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 22:12:26.58 ID:YDitP8hM0
丹生谷「なによ?」
勇太「俺たちの最初の出会いって、通学中の駅だったよな。
鏡見て髪を整えていると誰かとぶつかりそうになって」
丹生谷「あー!!!あったわね!」
勇太「そっから俺と丹生谷の出会いが始まった」
丹生谷「なんかロマンチックとは言えないけど、運命よね」
勇太「新学校に行ったら、黒歴史の塊といえるダークフレイムマスターとの痕跡を金輪際さらばして、
皆によく思われたくて髪型変な癖ついてないかなとか考えてた」
丹生谷「そうなんだ。私と似てるね」
勇太「丹生谷も!?」
丹生谷「高校入学前に架空の妖精がいると信仰したバカなモリサマーを演劇を恥じてね、
それで世界を救うとか考えることはなくなったわ。委員長になって皆を助けるんだって」
勇太「そうか。初めて聞いた」
丹生谷「当たり前でしょ!
富樫君の過去をべらべら喋る人なんか、一部を除いているわけないじゃない」
勇太「そこに丹生谷も含まれているよ」
丹生谷「あの中坊と小鳥遊さんのことだっつの!!」
勇太「思えばあの部活も、あってよかったなーって、六花に感謝してる。
何というか、嬉しいんだよな......。ごめん、上手く言語化できん」
丹生谷「言いたいことは分かるわ。なんか昔の私を見ているみたいで。
小学校の放課後の遊びが面白かったみたいに、何か若返るのよ。私も知らないけどね」
勇太「そういえば、あのときの丹生谷かわいかったな」
丹生谷「ふぇ///」
勇太「ほらっ。マビノギオンを丹生谷が取りに来るその約束した日、
夕方で、一面に広がる畑と山の中の通学路でさ、
茶髪の美人がなんもフラグもなしに俺にキスする距離まで近づかれて鼻をつんってされて、
俺に興味を示しているみたいと思うと、俺、ドキドキしたんだよ......」
丹生谷「ああ。あったわね。ドキドキしたの!?私で!?」
勇太「うん/// 一時は結婚の妄想ばっかりしてたのに、あの凶暴な仕草を見ると......な」
丹生谷「誰が狂暴よ/// たくっもう///」
勇太「丹生谷と会えたのも、元中二病という経験で会えたんだろうな。俺達、運命の赤い糸みたい」
丹生谷「こらこら誰かさんを泣かせないでよ」
勇太「でも中二病って、ただ学校に来て、友達におべっかかいて、
人の手伝いして、勉強して、家に帰るより。
そんなつまらない日常を送るよりよかったな。明日が昨日と違う、か」
俺はベンチから立って丹生谷の見上げる顔もさも思わず、
夕日に広がる人の手では掴みきれない広大な大空に向かって、
その声の振動を宇宙まで届けるべく愛を叫んだ。
勇太「俺は誰かに与えられた幸せに生かされるより、
存在すらしないドラゴンに乗る楽しい世界に創り変える人間になりたいーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
丹生谷「ふふっ。バカね/// もう///」
勇太「丹生谷!?」
丹生谷「私も嫌なことは嫌だと言える大人になりたいーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」
勇太「丹生谷///」
丹生谷「私だって/// 似たもの同士じゃない///」
勇太「世の中嫌なことだらけだよな///」
丹生谷「あ〜あ/// いい年して私何やってんだか///
なんで中二病ってそんな存在しない物に夢中になれるんだか。......。
そうね。懐かしいわね。解放したいわ」
勇太「丹生谷......?」
丹生谷「モリサマーのこと。聞く?///」
勇太「......いいのか?」
丹生谷「うん、いいわよ。座ろ。富樫君ならいいと思って。
でも誰かに喋ったら〜呪い殺すわよ!」
勇太「いつにも増して迫力満点です」
123Res/338.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20