83: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 21:56:38.92 ID:YDitP8hM0
丹生谷「顔上げたい」
勇太「ハンカチ持っているか?」
丹生谷「ない」
勇太「うん。顔、離したくない?」
丹生谷「さすがにダメ......」
勇太「じゃあ、俺目を隠して離れて鞄から取ってくるから」
丹生谷「お願い......」
勇太「せーの。(視界が真っ暗だ。取り出して、この感触。ティッシュ)」
丹生谷「......」
勇太「(うわっ俺の服。リップは写ってないものの、涙と鼻水でびしょびしょだ)」
丹生谷「......」
勇太「はい」
丹生谷「ありがとう」フキフキ フキフキフキフキ
勇太「(うわっ。全く。美少女にあるまじき鼻水がこんなに粘ってるよ。
でも俺のこと大事に思ってくれた証。俺のために泣いてくれた。嬉しい......)」フキフキフキフキ
丹生谷「できたわ」
勇太「(目が腫れてるけど、言ったら酷だろうな) かわいいよ」
丹生谷「うん......///」
勇太「水でも飲む?」ペットボトル
丹生谷「うん。飲んでから、また話したい。ちょっとベンチに座りたい」
勇太「丹生谷......。あのときの気持ち。本当?」
丹生谷「......。どうしても......?後悔しない?」
勇太「......うん」
丹生谷「うん。ごめん弱い子で。やっぱ我慢できない」
勇太「......」
丹生谷「私、やっぱ悪い子なんだよ」
勇太「悪いのは俺のせいで、全然違うと思う」
丹生谷「私よ。私が富樫君に甘えすぎたから。好きになってわがままを見せちゃった。
私の性格、最悪ね。盗る人になるなんて。性格全部だめよ。全部」
勇太「違うだろ。それでも丹生谷は俺の憧れの人なんだよ」
丹生谷「どこが......?」
勇太「優しいし。怒れるし。美人だし。そんな勇気がほしい。
俺だったら、もし付き合うんならあんな風にわがまま言う勇気もなかった。
強引に付き合うか泣き寝入りするか二つしかない。丹生谷芯の太さ、いいと思ってる」
丹生谷「いいなってそれ......わがままになっちゃうよ。今の状況がいいって言うの?」
勇太「いや、もっと。真似するぐらいまで割り切れば。うん。丹生谷、尊敬する」
丹生谷「私は別に尊敬できる人間じゃないわよ!こんなふうに......。いい人生じゃなかった。
今の私が笑顔だと思う?私こそ、生まれ変わったら富樫君みたいな」
勇太「俺はダメだ。丹生谷よりダメ人間だ」
丹生谷「でも私は富樫君みたいな人になりたい/// ガチでなりたい!」
勇太「いや/// するな/// 俺は押しに弱いぞ」
丹生谷「そんな人間になりたい!!///」
勇太「俺も俺で大変だぞ。あと。ごめんな。デート中、六花って言って。怒らせてごめん」
丹生谷「うん。ごめんなさい。私だってわがままだった。
正当な彼女だったら散らせるんだけど。笑って。こんな私に価値ゼロよ」
勇太「やめろよ!!俺も色々すんごく悪かった。だからその分その発言撤回してほしい!
丹生谷だってきらめくところいっぱい持ってんだからな!」
丹生谷「富樫君....../// こんなことした私に価値なんてないのに......やっぱり優しいよ......」ぽとぽと
勇太「泣くなよ 俺が拭く」フキフキ
丹生谷「ありがとう......///」
勇太「辛いよな。別の話しよ」
丹生谷「富樫君と話しているとドキドキして辛いの......」ぽとぽと
勇太「......」
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