丹生谷「勇太をなんとしてでも独占したい!2」
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79: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 21:42:45.98 ID:YDitP8hM0


待てよ。



おい待てよ!


本当に行くのか。
嘘だよな。
嘘だよな。
こんなのないんじゃないか。
望んでないだろ。
今まで部活のみんなと笑い合って喧嘩し合って、
そして困ったときに相談に乗ってくれた丹生谷の結末がこんな形で決まる。
一番辛いのは丹生谷のはずなのに!
丹生谷の言う理想の部活ってここであるはずなのに、
じゃなかったとしたら既に関わってもいないはずなのに!
手を伸ばしても、伸ばしきれない。
どうしたらいいんだよ俺!
どうしたら止められるんだよ!!!!



丹生谷はベンチから立ち、オレンジ色のすっかり老けた太陽の日差しを背に、少しだけ歩いて止まる。


止まる。




止まる。





俺は思わずベンチから立ってしまった。

ああ。
俺を待っているんだ。
最後のチャンスを待っているんだ。
俺に救いを求めているんだ。
きっと助けてほしいんだ。この現実から。
丹生谷が最後の優しさを俺に見せてくれる。
どんな言葉がいい?どんな言葉なら分かってくれる?
ぐずぐずしていると行ってしまう。
何だ?何がいい!?どんな言葉で引き留めてくれる!?
分からない。分からない!
あれか、あれを言えばいいか!?
「私は、あなたのことが、好きです」
言えばいいのか?解決するんじゃないか!?
違う!!!!そうじゃない!!!好きといって解決する問題じゃない!!
......それに六花の笑う顔を思い出す。
詰まってるんだよ現実が!潰されそうなんだよこの希望が!
あいつは、俺達は、何のために生きているんだよ......!



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