37: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 20:17:39.73 ID:YDitP8hM0
丹生谷「そうなのよぉ。私最初気づかなくて、せっかく店内で悩んで見た目がこれだ!と思ったのに、
すぐにダメになっちゃうよのね。あーあ嫌だったな」
勇太「そりゃ初心者なんだし失敗するよ。丹生谷はバカじゃないって」
丹生谷「ありがと」
勇太「今のは生きてるの?」
丹生谷「まあ、生きてるけどどしたの?」
勇太「やっぱ天才じゃんって」
丹生谷「う〜ん。そうだね。富樫くんに褒められるとなんか悔しい(笑)」
勇太「うるせえ!」
丹生谷「富樫君も買ってみる?」
勇太「えっ!いやそんな唐突に言われても」
丹生谷「二人でお揃いなんていいと思わない?」
勇太「丹生谷〜これ仮デートってこと忘れてるのか?」
丹生谷「知ってるわよ!ただサボ友増やしたくて」
勇太「サボ友!?なにそれ!サボテンに友達!?」
丹生谷「寂しいのよ。誰にも相手してもらえず静かに夜中じっーと見る気持ちわかる!?
最近買った黄緑のキャンドルにね照らされたサボちゃん可愛いのよ!
二人で静かにじっと、元気になるサボちゃんの愛の成長記録に感動して微笑み合うのもいいと思うわ」
勇太「だから!」
丹生谷「それじゃあ デートのお約束条項その5 サボテン買え」
勇太「意味わかんないから!それ脅迫だから!!デート要素どこいったんだよ!!!」
丹生谷「あ。でねサボちゃんのことだけど、てっぺんや体中のあちこちにピンクや赤や色々咲かすのよ。
それで、針もボーボーに伸びて見栄え悪くなるから、古いトゲをチョッキンしてあげると喜ぶの!」
勇太「へえ、楽しそう」
丹生谷「ああ、このことあったの。
サボちゃんねもう枯れ気味かなーって思ってて、それで月の良く見えるある夜、
私が落ち込んで元気が出ないとサボちゃんどうしたらいい......って相談したの。
針のチクチクを整えて、かっこいい君を作って眺めてたの。
そしたら、翌日寝ぼけて目をこすると、なんとねサボちゃん長くて大きくなってたのよ!!
新緑の緑がすごかったの!!私超びっくりしちゃった!!!
きっと元気出してよ丹生谷さんってあの子頑張ってくれたのよ!あんなにちっこいのに!
その時以来子供みたいに話しかけてるわ。ふふって笑うと笑顔で返してくれるのよ!
可愛いすぎてもう一生あの子のためにご飯つくりたい!すごくない!!?」
勇太「偶然だろ」
丹生谷「修学旅行とか家族旅行とかで帰ってくると、
ああ水は2週間に一回取り換えるだけでいいんだけど、帰ったらしおれてててね。
私ショックで慌ててバッグ放り投げてサボちゃんに旅行で楽しかったこととか悲しかったこととかたくさん話したの。
3時間もずっとサボちゃんの返しが面白くてつい。
私の感想に反応してくれた気がした。いつか人に化けて恩返ししてくれたらな〜って。ふふふ」
勇太「おいそれ知ってるか?病気っていうんだぞ。植物に感情はない」
丹生谷「はぁ!?あるわよ!!富樫君が無知だからじゃないの!!マジキモイ!」
勇太「一般的に考えてありえん。植物が喋るか?口を開けてさ。丹生谷〜ごはんとかさ。雑草が喋るわけないだろ。
精霊を呼び寄せるのもたいがいにしろもうモリサマーはいないんだろ」
丹生谷「でもサボちゃん笑ったし。大きくなったのもそうじゃない......」
勇太「面白そうだな。今度買ってみるか」
丹生谷「マジ!?本当!?」
勇太「話しかけて成長なかったら精霊のせいにしようかな」
丹生谷「そうじゃないって!富樫君には分からないの!
あれは中二病とは違うし......。小鳥遊さんの気持ちだって分からないじゃない!」
勇太「うっ......。いやだけど、全然違うだろ!」
丹生谷「小鳥遊さんの気持ちが分からないくせにあんたが雑草の悪口を言う資格はない!」
勇太「極論すぎるだろー!!」
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