丹生谷「勇太をなんとしてでも独占したい!2」
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36: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 20:15:20.11 ID:YDitP8hM0
丹生谷「チアで練習してるとたまに外れる子いるじゃん練習中」
勇太「うん」
丹生谷「トイレ行ってるんだなってことはわかるんだけど。コーチいない間、
外れた子がいなくなるとチアの練習止めてひそひそ会話が始まるのよ。
あの子また行ったよね〜とか大丈夫〜?とかで身内でゲラゲラ笑ってさ。あ、私は違うのよ。楽しんでないし。
あいつらが異常なだけ。
例の子の帰ったとき体育館の時計見て、2分だったよね〜とか5分だとか小か大で、
または大当たりとか、帰り姿を皆で覗いてさ。もうほんと気色悪いの」
勇太「おいっ!俺今食べてる途中だぞ!」
丹生谷「関係ないわ。あの円見て、立ち尽くした子見てかわいそうだって思うけど、
毎回これが恒例になってね。私も嫌だけどそれ言ったら何かされそうでなんもできなかったの。それでやめちゃった子もいるの」
勇太「ぐろい。グロすぎる」
丹生谷「私もさ、人間だから行くんだけど。それ、やられたの」
勇太「えっ−!」
丹生谷「帰ったら皆で丸くなってさ。チア同士で誰かと耳元で話して驚いた顔で見られてね、
ドン引きで怖かったの。もうこれが嫌で止める決定打にした!」
勇太「うわあ」
丹生谷「ひどいでしょ」
勇太「ひどい。辛かっただろ?」
丹生谷「そうね」
勇太「チア部、男子でも服があの人がかわいいかわいいって噂だったけどさ、これ見るともう興味ゼロだな。
こんな事情だったなんていつか膿が出るだろうよ。関わった瞬間、明日の犠牲者は何々のリストに載るみたいな」
丹生谷「でしょう。だから絶対にチア部に近づかないでね」
勇太「お前の辞める理由がなんとなくわかった気がする」
丹生谷「ありがとう」
勇太「同情でしか助けられなくてごめんな」
丹生谷「ううん。富樫君からエネルギーもらっただけで十分幸せだよ」
勇太「......。恥ずかしい」
丹生谷「ふふっ、ふ〜ん」
だから、なんで俺の顔をじっと見ているんだよ!!
どうしても見たいって気持ちなら公開してやらないこともない。
顔を合わせるのが照れくさくてテーブルの正面を顔に向けているが、
横目で丹生谷の微笑ましく笑う顔を見て、やっぱ嬉しいけど俺ってドMなんかなって再認識する。

丹生谷「ねえねえこれ見てよ!」
丹生谷の手に持つピンクの携帯のスマートフォンの光が照っていること自体は分かるのだが、太陽で隠れ良く見えない。
光度をあげてもらうように言うとちょっと待ってね、と言われたのち、
丹生谷の興奮した吐息の良く聞こえるぐらい俺の腕のすぐ横まで顔と体を寄せられた。
その近すぎる距離に俺の体も震えてしまい対処に困る。手の画面を見せつけられた。この見覚えのある緑色の写真は......。
勇太「サボテン?」
丹生谷「そう!サボテンなの!かわいいでしょ!!!」
こんなんのどこがかわいいんだよ。
勇太「う......うん」
丹生谷「でしょー!!!!サボちゃんっていうの!!!針のチクチクがかわいいでしょ!」
勇太「サボテンに名前あるのー!???」
丹生谷「私最近サボテン飼い始めたの!」
勇太「そうなんだ!」
というか、これTwitterの画面だよな。丹生谷ってTwitterやってたんだ。
勇太「Twitterやってるの?」
丹生谷「あっ」
その指摘を受けるとすぐ携帯を隠し、赤い顔で威嚇した。
丹生谷「見ちゃダメ!」
勇太「ごめんごめん。別にフォローするとか考えてないから」
丹生谷「ほんとう?」
勇太「ごめん。無視して」
丹生谷「でさ、サボちゃんの体見てよ」
勇太「TVで見てるのと違うね。普通はY字を描いているのに、
このサボテンは小さい植木鉢に小さく丸くのってて不思議だ。込みで10cmもないな。
こんなに丸いの売ってたんだ。あ、でも子供みたいでかわいいよな」
丹生谷「でしょー!!!!!!!!!分かってくれるなんてほんと嬉しい!ハグしたい!!!」
勇太「!!!!!!!?!!!!」
!??!
丹生谷「あ、ごめんつい口走っちゃって。可愛いでしょお団子のサボちゃん。
もうむっちゃ可愛いんだから!!犬や猫よりもずっと!!!もう誰も分かってくんないのよ!」
勇太「そうかぁ?キメラやパピペのほうがいいと思うぞ」
丹生谷「かぁー、これだから人生を損してるのよ富樫君は!もっとサボちゃんを尊敬しなさいよね!」
勇太「サボテンに敬礼を送るような人生は送りたくないよ!」
丹生谷「サボちゃん日光浴が好きで、一般的にあるところまで熟すと伸びたり花咲かせたりするんだって」
勇太「花!?サボテンに花!?」
丹生谷「そうでしょ驚くでしょ!!!」
勇太「うん」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「サボちゃんまじかわいい!!!!!!なでなでしたい!!!!」
丹生谷「でしょーーーーー!!!!やっぱ富樫君にも分かるんだ!!」
ん!!なんなんだこの間は!?
丹生谷「実はサボちゃんね、2代目なの」
勇太「ということは1代目亡くなったのか?」
丹生谷「うん......。私がバカだったから、サボテンだし水あげなくてもいいと思って放置しとくとね、
上は緑のままなのに下が茶色の死臭に染まって、なんかいかにも枯れています、みたいな色を出すのよ」
勇太「へえ。サボテンって枯れるんだ!」


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