3: ◆pkD6GEA.uY[saga]
2018/08/29(水) 19:07:05.20 ID:YDitP8hM0
切られた......。えっ、なんでこうなってんの?
脅迫電話だ。間違いなく脅迫電話もらっちゃった......。
やばい!やばい!明日金たかられる!ついでに黒歴史をちくちく言われて笑われるんだぁ〜!!!
思えばあいつ、顔も学級も運動も勉強も、全身オールOK。っていったらいやらしいな。
でも性格のせいで価値0だろ。あ〜こうやって罪のない人をけなすのはやめてほしい。
胃が持たない。あの性格さえなければ、できれば恋愛ゲームにありがちな、もっとおしとやかだったら、もっと優しい.......。
いやいや六花以外興味ない!何丹生谷好き前提になってるんだよ!
でもひょっとしたら......。
そんな浮かれ気分をお風呂から出た後も続け、かばうように胸に手を握りしめて、今夜は眠った。
8月30日 朝
はぁ......はぁ......はぁ......。息が詰まる。ドキドキする。
あいつのことを思うと胸が止まらない。あいつの顔が頭から離れない。
「次は〜」
早く早く!
「〜駅」
やべえよ!やべえよ!
扉が開きます、というセリフと同時に停車した電車のエンジンの切る音を皮切りに、
扉の隙間をマラソンランナーのごとく猛ダッシュで、人の行く手をジェット走行の足音で阻み改札出口を出る。
手持ち鞄がまるで遊覧船のように揺れる。
うおお!!!出口だ、走れ!!!
外が眩しい。あいつは、見えない。どこだ、ここでいいんだよな?
誰だ?あそこの。丹生谷は、あ、あの姿、スカートで半袖であの髪型の夏服は。
勇太「おーい丹生谷―!」
丹生谷「とがしく−ん!」
大きく手を振って、半袖姿で中がちらちらする彼女の元へと降り立つ。
勇太「はぁ......はぁ......はぁ......。久しぶり」
丹生谷「久しぶりねー!20日ぶりかしら」
勇太「ごめん。待った?」
ここで、いいわよ〜会えて嬉しいな富樫君♪と言ってくれるかな!
丹生谷「待ったじゃないでしょうが!今何時だと思っているの!!」
勇太「申し訳ございません!」
丹生谷「何分だと思う!!?15分よ!私こうやってぼーっと時間過ごすの嫌なの!15分も待たせるなんて御法度よ!?」
勇太「ごめんごめん!!」
丹生谷「昨日言ったのに全然じゃない!」
勇太「いや、今日は違うんだよ!」
丹生谷「言い訳やめて!」
勇太「昨日六花と樟葉で、明日の当番で色々揉めて」
丹生谷「知りません!」
勇太「ついてこないように工作するのも大変だったんだよ!」
丹生谷「知らないわよバカ!」
勇太「朝起きたらすごい時間だったので電車で来ました」
丹生谷「はあ?寝坊?寝坊ってことで良いよね?はぁ......。寝坊って言ったならただじゃな済まないわよ」
勇太「寝坊だよ( ´艸`)」
丹生谷「......」
勇太「すいませんでした」
丹生谷「この落とし前どうつける気?」
勇太「丹生谷を盛大に楽しませる存意です。一生忘れられない思い出を築きたく思います」
丹生谷「私楽しくないんだけど」
勇太「本気で楽しませますんで!もし減点されることが1つでもあればなんなりと願い仰ってください!」
丹生谷「どうせできないんでしょ」
勇太「いやできる!なんでもやる!」
丹生谷「へえ。今なんでもっていったよね。じゃあこれ受入れられる?」
勇太「あ、理不尽はなしで」
丹生谷「デートのお約束条項その1!遅刻しないこと!」
勇太「えっ?なにそれ?」
丹生谷「ペナルティよ!ペナルティ!減点!罰として復唱!はい!」
勇太「俺ギャグで来たのにシリアス入れられるの嫌いなんだよな。遅刻しない......はい以上」
丹生谷「ダメ―もっと大きな声で!」
勇太「嫌だよ」
丹生谷「とがしくんがー何でもやるって言ったくせに、詐欺言ったー」
勇太「うっとおしい。めんどくさい。拘束すんな。そんなことより遊ぼうよ!行こう!」
丹生谷「はぁバッカじゃないの!!?遊びじゃないのよ!私何のために来たの!わざわざ時間削って来たのにひどくない!」
勇太「頼んだ覚えはないけどな」
丹生谷「頼んだんじゃない!!?泣きながらデートの方法教えてくだしゃい〜ってキモイながら」
勇太「俺からは要求しなかった!」
丹生谷「でも小鳥遊さんの気持ちわかんないんじゃない?」
勇太「うっ......」
丹生谷「おっ核心に入ったの?小鳥遊さんね。富樫君にね、
あのとき中二病止めるって言ったときに祖父母に反論してくれれば、
実家に帰って地獄みたいな気分味合わなくて済んだって言ってたのよ!」
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