16:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/26(日) 00:55:56.59 ID:BsXQ9LjA0
遠くでマイクでしゃべっている声が聞こえる。そろそろ打ちあがるのだろう。そう思った瞬間に、パッと空が明るくなった。一発目が上がったのだ。少し遅れて炸裂音が聴こえる。
物足りない。
懐から携帯を取り出した。今度は花火をバックに自撮りしようかな、なんて。
でもメッセージアプリを開いた。
もし打ち上げ花火を誰かと一緒に見れたら。
脳裡に浮かんだのはあのロック少女だった。一瞬迷ったけど、さっきの写真を送り付けた。そして、すぐに通話ボタンを押した。
顔が少し熱い。気温が高いせいだ。だけど不快感はない。体の中、胸の奥がもっとアツいから。
「ねぇ、今ちょっと暇? 少し付き合ってや」
昂っている気持ちを隠すように、強めの関西弁で切り出した。
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